糸島・前原を活性化して、誰もがチャレンジできる秘密基地に!―「みんなの」オープン前イベントレポート③

糸島全体をホテルに…”糸島まるごとホテル構想”

――3人で「こんなことやりたい!」とワクワクしていることはありますか?

後原「ぼくたちが一個話してる大きなプロジェクトは、”糸島丸ごとホテル構想”です」

下田「前原はアクセスがいいので立ち寄りやすい。一回ここに立ち寄ってもらって、空き家や観光スポットを紹介したり、ホテルのフロントみたいな役割をしたいと思っています」

後原「自転車の観光コースを考えてくれる人がいたら一緒にやりたいし、宿を経営してる人がいたらそこに旅人を案内したい。糸島が丸ごとホテルになるための繋ぎ役になりたいんです」

――これに乗っかって儲けられる人は、ぜひ儲けてくださいってことですよね?

後原「そうです」
 

観光客は660万人もいるのに…宿泊客が少ない糸島

福島「僕がびっくりしたのは、糸島から博多方面の高速道路は、15時ごろに帰りのピークを迎えるって話。観光客が660万人もいるのに、みんな日帰りで帰ってしまう。僕らは前原がすごく好きなので、もっと滞在してもらいたい。なので、ここで人を紹介するなどして『人に会うために来る』という新しい旅の形を提供できたら。スクリーンに『こんな人がここにいますよ』というプロフィールや写真を映すのもいいかもしれません」

馬場「糸島の観光客のうち、宿泊客は18万人しかいません。かと言って、大きな観光ホテルは糸島に似合わない。古民家の民泊や芥屋の旅館など、色んなところを紹介していくのがいいと思います」

――福岡の人が糸島にわざわざ泊まりに来てくれたら大成功ですよね?

椛島「福岡の人が糸島にわざわざ泊まろうとするとき、普通のビジネスホテルにはまず泊まらなくて、古民家とかグランピングとか、自然や歴史に触れあえるものに泊まるんじゃないかと思います。地元の人が勧めると『本当にいいんだな』となるのかなと思う。

 それと僕は今、欧米の方に糸島の良さを知ってもらうための新事業をしています。今はアジアの方が多いんですが、これから欧米の観光客も増やしていけたら」
 

伊都国の時代から、糸島は新しい風を受け入れてきた

――馬場さんは来年市役所を退職されるそうですね。

馬場「ちょうど還暦になって、退職しないといけないんですが、糸島がとても好きです。人口規模的に福岡市が象なら糸島はアリですが、それでも負けたくない。退職後のことは特に決まってないけど、この3人が何かしてくれというならやります。それだけの可能性が糸島にはある。

 もちろん伝統は守っていかないといけないけど、糸島が持続可能であるためには、新しい風を受け入れて進化していかないといけない。糸島は伊都国のときから、中国との交流を進めて人を受け入れたり、新しいものを受け入れる大らかさがあります」

幾竹「話を聞いていて、かつてお寺とか宗教施設が果たしていた役割を『みんなの』はやろうとしてるのかなと。今日糸島を代表する二つのお寺の住職さんが来てるので、どちらかにお話し伺えれば」

法林寺の笠住職「家族の繋がりが希薄と言われているけど、みんなが街全体で繋がることができればいいのではないかと思います」
 

糸島の風土は”競合より共同”

馬場「糸島自体が、『ここに来たら何かチャレンジできる』という街でないといけない。ここに来て、勇気を持って夢を言ったらみんなが『いいじゃないか』と応援してくれるような場所になったらとてもいいと思います」

――いつもはこの話ですごく盛り上がるのに、下田さん、後原さんは大分緊張してますね…

後原「壇上で偉そうに話すのはなんか緊張して…僕たちがやるんじゃなくて、ここに皆さんが来て何か新しいことをやってほしいと思ってます」

――みんなでやっていきたいってことですよね?

福島「糸島で驚いたのは、カフェに他のカフェのチラシが置いてあったり、自分の経営する宿がいっぱいだったら、別の宿を紹介したりするところ。”競合より共同”が糸島の風土なんだと思います。僕らもすべてのことに関わりたいわけではなく、橋渡し、ハブの役割ができたら。僕たちがやるっていうよりは、主役はみんなですよってことだと思っています」
 

終わりに

印象的だったのは、馬場さんの「糸島はチャレンジできる場所でないといけない」という言葉でした。「みんなの」は、誰かの挑戦を応援する場であると同時に、この取り組み自体が一つのチャレンジでもあると思います。
「みんなの」が目指す前原活性化は、場ができただけでは完成しません。このチャレンジが実るかどうかは、私も含め、糸島市民みんなにかかっていると思います。これから前原を、そして糸島を、ぜひ”みんなで”盛り上げていきましょう!!

この記事は糸島在住のライター 山部沙織さんに書いていただきました。
山部沙織
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